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酒場店主のブログ

昭和 テレビ番組

『シミュレーション』

シミュレーションとは、予測・設計・計画策定な
どのために、現実のモデルをつくり『模擬実験』
を指してそういう。16日と17日、2夜にわた
り放映された『シミュレーション』をみる。原案
は猪瀬直樹の『昭和16年夏の敗戦』。第一級の
ノンフィクションです、今日まで3度読みました。
日米開戦前のわずか4か月前1941年9月、平
均年齢33歳の内閣総力研究所研究生で組織され
た若手エリートたちの【模擬内閣】は軍事、外交、
経済など各分野のデータを分析し、机上演習(シ
ミュレーション)で重ね出した戦争の経過は『日
米戦争日本必敗』の結論に至るも【模擬内閣】た
ちの「日米戦うべからず」の声は黙殺され、数字
(データ)よりも、あの時代の空気が日本最大の
悲劇を生みました。政府も軍部も、そして国民も
この研究を生かすことが出来ませんでした。開戦
に向かう空気を押しとどめることは出来なかった。
2夜にわたり、日米開戦の背景が分かり易くつく
られた番組でしたが、緊張感の連続から成る前編
に比べると、後編では、創作されたであろう場面
や言葉に説得力が欠けたように思う。欲を言えば
前編をドラマ、後編は【研究所の史実】を伝える
ドキュメンタリーで構成していただきたかったね。