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酒場店主のブログ

昭和

『東條英機と天皇の時代』

東條英機とは何者だったのか。その真相が知りた
くて手にした一冊です。本書は、幼少期から軍人
への道を歩みはじめ、軍人が総理大臣(戦争指導
者)となり、敗戦、東京裁判へと至る過程と、そ
の人物像を探ることで、近代日本の実像へと迫る。
本書のあとがきに、東條は【大日本帝国という御
輿】を担いだ最終走者なのだ。最終走者は、所詮、
前走者の投影であり、しいては近代日本の制度的
矛盾を映す【鏡】であった。と指摘。700頁の
大作、読み終えるまで随分と時間を要しましたが
戦中史の【深層】を知るにあたり、価値ある一冊。