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『対馬の海に沈む』

事実は小説よりも奇なり。どえらい本に当たりま
した、圧巻のひと言だ。韓国に最も近い島、対馬。
2019年2月、JA対馬の職員が自ら運転する車
ごと海に転落し溺死した。この小さな島でJAの共
済事業において、日本一の営業成績を誇ってた職
員には22億円を超える横領の疑いがあった。果
たしてこれはひとりの職員の悪事だったのか、そ
の不可解な死をきっかけに、JA(農協)の構造上
の問題と過疎地の「ムラ社会」という問題を執拗
な取材と資料の読み込みより、著者は仮面を被っ
た真の「共犯者」に辿り着く。ホント、どえらい
本に当たりました。貴方にお薦めしたい一冊です。