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『狼の儀 新 犬養木堂伝』

本書を読んでみたいと思ったのは、先月、手にし
た堀川恵子の『透析を止めた日』より、亡夫・林
新が構想、着手した【犬養(木堂)穀伝】を覚悟
と使命感をもち引き継いで一書と成した。ことに
尽きる。日本に芽吹いた政党政治を守らんと、強
権的な藩閥政治に抗し、腐敗した利権政治を指弾
し、増大する軍部と対峙し続け【五・一五事件】
で凶弾に倒れた犬養毅。政界の荒野を駆け抜けた
孤狼、その死から13年間、この国が焦土と果て
るまで政党政治が復活することは二度となかった。
夫の遺志を継ぎ、圧倒的な筆力で描いた魂の一冊。