Category
ひろしま
『古のレコード・バー』

1週間前のことです。40数年ぶりに小学校の同
級生から電話が掛かってきました。声の主は数十
年ぶりにワシの実家の前を通り掛かり、思い出し
たように訪ねて来たそうな。母親からワシの携帯
番号を聞いて40数年ぶりの会話です。積もる話
を整理するのに無いアタマを絞り出すように、あ
の頃の情景を思い出す。彼に最後に会ったのは高
校を卒業して大阪に向かう前、歓楽街の地下に位
置するレコード・バー『ドゥービー』であろうと
互いの会話は一致する。当時、高校生やったワシ
らは背伸びしてこの場所に通ったもんです。会話
の最後「ところで今は何してんの?」に「なにを
隠そう、今は大阪でドゥービーみたいに建物の地
下でレコードを掛ける酒場をやってるよ」に大そ
う驚いたようです。回り回って、あの頃に憧れた
飲み屋(バー)のオヤジです。会話のなかでワシ
らは今は無き【古のレコード・バー】を体験する。