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野球
『憧れを越えた侍たち』

今さら説明は要らない『侍ジャパン』の記録映画
です。これは手元に置きたい、映像ソフト購入は
劇場公開前より決めてました。圧巻は米国に渡っ
ての準決勝(対メキシコ戦)やね。テレビ中継と
は異なり、カメラは試合に臨むベンチの中まで入
る。先発した佐々木朗希は、4回に打ち込まれ3
点を失いベンチに下がり、半泣きの表情まで映し
出される。7回、吉田正尚の起死回生の3ランで
同点に追いつくも、8回表に2点の追加点を許す。
意気消沈するベンチの中、大谷翔平ひとり「行く
ぞ、行くぞぉ!」まるで重圧を楽しんでるかのよ
うな表情だ。8回裏に1点を返し、9回の裏の攻
撃。先頭、大谷の2塁打から流れは大きく変わる。
つづく吉田が4球を選んだ後、当たりの無かった
村上宗隆へ吉田が「お前が決めろ!」と無言のメ
ッセージを送る。大袈裟に言えば、日本国民の期
待をひとりで背負うことに。村上の打った打球は
センターの頭上を越える。瞬間、スタジアムは割
れるような歓声。鳥肌が立つとはこういうことだ。
どえらい試合でした。そして、いよいよ決勝のア
メリカ戦へ。試合を前に大谷の「僕からはひとつ
だけ、憧れるのをやめましょう」の言葉。今、思
えば、この言葉は、彼自身が決勝戦を含め202
3年度のシーズンを前に、自分自身に言い聞かせ
るよう、ウチに秘めた決意のように思えるのです。