Blog
酒場店主のブログ

『存在のすべてを』

読み掛けてる本を一旦置いておき、本書『存在の
すべてを』を手に取る。著者は『罪の声』の塩田
武士。上手いなあ、あっぱれの464頁。一気に
読み切る。「誘拐事件」から始まる『罪の声』と
は異なる圧巻の社会派ミステリです。終盤は映画
『砂の器(1974)』とも重なり、迂闊にも涙
が零れそうになる。物語は圧倒的な展開で終着に
向かう。『罪の声』と並ぶ傑作か。否、それを越
える物語。恐るべし、ストーリーテラー塩田武士。