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酒場店主のブログ

テレビ番組

『アナウンサーたちの戦争』

NHKスペシャル『アナウンサーたちの戦争』をみ
る。10日ほど前、NHK放送文化研究所の『ラジ
オと戦争』を読み終え、昨晩の番組を知ったのは
数日前。折よく当番組に当たった。番組への期待
も大きい。戦時中のもうひとつの戦い「電波戦」。

ナチスのプロパガンダに倣い「声の力」で戦意高
揚、国威発揚を図り、偽情報で敵を混乱させまし
た。それを行ったのは日本放送協会とアナウンサ
ーたちです。ドラマは実在した登場人物から成る。

戦時中、権力に支配された新聞もラジオも国民に
嘘ばかり伝え、その片棒を担いだのが新聞記者で
ありアナウンサーたちだ。番組では彼らの葛藤が
描かれ、実在の人物を演じた森田剛や高良健吾の
演技に熱いモノがありましたが、何か違う感じも
する、コトの真相はもっと深いところに。そこま
で深掘りしてない感あり。それは1967年公開
の『日本のいちばん長い日』で僅かな場面ではあ
りますが、戦争体験を経て、同じ役を演じた小泉
博や加山雄三の緊張感ある佇まいと比較してみれ
ば一目瞭然。昨晩のドラマとの大きな違いは監督、
脚本家から俳優に至るまで、戦争を経験した人た
ちがつくった『昭和』作品と『令和』作品とでは
経験値からくるリアルな表現、空気感を伝えるコ
トに隔たりあり。終戦から78年のこの日に思う。