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酒場店主のブログ

昭和

『永山則夫』

半月ほど前、谷六・隆祥館書店の店主より薦めら
れた一冊。著者・堀川惠子の別の本を探してたと
ころ「ならば、この本も読んでいただきたい」と。
以前より『永山事件』の存在は知るも、正直この
事件の深掘りをしてみようとは思ってませんでし
た。500頁弱の大作ですが読み始めると一気に。
19歳の『永山則夫』はなぜ4人もの人間を殺さ
ねばならなかったのか、精神鑑定を担当した医師
から100時間を超える肉声テープを託された著
者は、この難題に真っ向から挑んでゆく。巻末の
『解説』より。 本書の著者堀川惠子は、鋭い問
題意識に基づき、徹底的に調査・取材した上で問
題点を深く掘り下げる。卓越した調査能力・問題
発見能力・掘り下げ力・表現力などは容易に他の
追随を許さない。 正に、著者の執念結実の一冊。