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『海の見える理髪店』

本書はタイトルの『海の見える理髪店』を含
む父と息子、母と娘などを描いた全6編の家
族小説集。手にしたのは10日ほど前ですが
4編を読み終えたところで本を置く。どうも
ね、この手の話、性格のワルいワシは苦手み
たい。その翌日、同じ西区で理髪店を営む方
初来店。いろいろお話を聞けば、こだわりの
ある難儀な店主のようだ。どこぞのオヤジに
似てるぞ。昨日、本棚に仕舞った一冊を取り
出し『海の見える理髪店』再読。本を読みな
がら、自分が海の見える理髪店の椅子に座っ
てるようなええ気分に。髪の毛を切るという
ことは、鏡の前に座ったその人の邪念もキレ
イに切り落とす。というニュアンスの話を馴
染みの美容師さんからお聞きしたことがある。
再読にて話に【妙味】が出てきた。ええやん。