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酒場
『酒場（道）入門』
ひと月ほど前、当酒場に初めて足を踏み入れ
た２０代半ばの男性客、その日から３度目の
ご来店。もちろん単身で。その時間はカウン
ターに誰も居ないので、サシで話が出来た。
この日は、先ず【ジン・リッキー】を。ジン
にも種類があります、冷凍庫より幾つかのジ
ンを取り出してその違いを。２、３の持ちネ
タがあれば・・デートで、ええかっこ出来る
ぞ。とも。この日は新たに【タンカレー・テ
ン】【ボンベイ・サファイア】を試してみる。
その間に、茶色い酒も挟み・・結構な呑みっ
ぷりなのだ。『１万円を握ってバーに入れば
何とかなりますかね？』の問いに『ここでそ
んなに呑むと、えらい目に遭うぞ』ほどほど
にね。４０を過ぎても酒場に千円も落とさな
いおじさん、おばさんも居るのだぞ。その半
分も使っていただければ充分すぎるくらいだ。
おもしろいな・・スポンジが水を吸うように
来店する度に酒を覚えてゆく若者をみて、酒
場店主は、当然ながらワルい気はしないのだ。
【酒場の扉】を叩いての入門、おみごとです。 
