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酒場の掟
『一晩に四度、閉店する酒場』
初めてでしょうか・・一晩に四度、酒場
を閉店しました。深夜、立て続けに『こ
ら、あかんわ』な客が２組。その１組目
はハーフボトルのワインに、グラス３つ。
ありえへん話です。しかも、電話でお連
れさんを呼び出そうとしてますわ。あか
ん、あかん・・そんな彼らのお連れさん、
推して知るべし。です。飲まれへん連中
が盛り上がることほど、迷惑な話はない。
『１時閉店です』とテキトーなことを言
う。酒が不味くなりそうな空気なのでね。
これが一度目。やれやれ・・キレイにリ
セットできたかと思いきや、入れ違いに
泥酔のおじさん、おばさん。知った顔で
すが、これ以上は無理やろ。しかもベタ
ベタ・・ここは酒場夜やで、面倒くさい
なあ。『もう、閉店時間ですよ』で、お
帰りいただく。ここで二度目の閉店。こ
の短時間、カウンターに座りドタバタ劇
の一部始終を見ていた常連さんの空いた
グラスに、ご迷惑をお掛けしたお詫びの
茶色い酒を注ぐ。やっと落ち着きました。
三度目の閉店は、フツウの閉店時間にね。
おっと、閉店直後に珍客ご来店。おつか
れの１杯を酌み交わした後、その日の営
業は無事終了。一晩、四度目の閉店です。
