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酒場店主のブログ

『石つぶて』

先日、購入した【石つぶて】を一気に読 み切る。石つぶてとは『石ころ』のこと。 巨大勢力(外務省と官邸)のタブーであ る機密費問題に、ひと癖もふた癖もある 名もなき刑事たち(石ころ)が、その腐 敗に立ち向かうノンフィクションの傑作。 本書の中で描かれる彼らは・・反骨者で あり、または、組織のはみ出し者。生き 方の不器用なアウトサイダーたちである。 組織の中で上手く立ち回れば・・そう言 うことの出来ない刑事、元より群れるこ とを嫌うワタシは彼らに共感するのです。 無名の刑事たちの奮闘で、官邸・外務省 を揺るがせた大事件は解決したかに見え ましたが、彼らに待っていたものは・・ 著者・清武英利の特異な経歴から、そこ では負けても潔く前を向く「良き敗者」 または「潔き敗者」が描けるのだと思う。