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本
昭和
『あの戦争の真実』
あの戦争の真実が知りたくて、毎年、こ
の時期になると幾冊かの書籍を手にする。
太平洋戦争中、敵前逃亡罪などを犯した
兵士を裁くため設けられた【軍法会議】。
ここで多くの日本兵が銃殺刑に処された。
戦争末期、南方戦線に於いて・・武器も
食料も不足するという無謀な作戦を実行
しながらも、自らの責任を取らず、末端
の兵士にその代償を負わせたという軍の
途方もない罪。そして、それに抗うこと
なく、「不当」な処刑を法的に正当化し
てしまった法務官の過ち。さらに、こう
した事態を招くことを知らながらも司法
と軍の一体化を許してしまった国の横暴。
裁判記録が焼却されて実態は戦後、長い
間謎のままだったが、元「法務官」が残
した証言テープや未公開資料の取材から
タブーだった旧軍の「闇の部分」が明ら
かに。現代人からすれば、縁遠い戦時中
の法律の話です。【軍法会議】という特
殊な世界に光を当てることで、戦争の本
当の醜い部分や日本人が向き合わなけれ
ばならない問題も見えてきた。まだまだ
知らないことが多すぎる。その闇は深い。 
