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酒場店主のブログ

日記

『羅生門』

この映画を初めてみたのは・・高校生の頃、N HKのテレビ放送ではなかったか?と思います。 対立する複数の『視点』から同じ出来事を全く 違う角度で回想し、真実がどうだったのか・・ 見る者を混乱させる表現手法に、若き日のワタ シ自身も・・大いに戸惑った記憶があるのです。 この映像・心理表現には心底、驚かされました。 この『羅生門』が、1951年の『ヴェネチア 国際映画祭』グランプリを受賞したコトにより 欧米に黒澤明や日本映画が紹介されるきっかけ となりました。映画史上に燦然と輝く至宝です。 この映画の見どころは・・土砂降りのなかに佇 む、荒れ果てた『羅生門』の巨大なオープンセ ットと、『光と陰』のコントラストを巧みに使 い・・人間の奥底に潜む本性心理の表現が、眩 しく煌くような映像で悩ましく表現されてます。 60年近く経とうとする、この旧い映画ですが 今、見ても旧いとは感じないのだ。昨日に続き 11月の『勝手に黒澤映画祭』を堪能してます。